記憶術で覚えるRIP-③RIPv1とRIPv2の違い
CCNAのICND1の範囲であるRIPのうち、今回の記事ではRIPv1とRIPv2の違いを取り上げます。
試験に合格する上でRIPで押さえておくべきキーワードを記憶術を使って覚えるようにします。ここでの記憶術と言っているのは、イメージ図や語呂合わせなどを使います。少しでもあなたが記憶に残るように書いていきます。
まず、ICND1の試験に合格する上で覚える必要がある項目を列挙します。
■押さえておくべき項目
- ディスタンスベクタRIPの基本的な動作(ここでは取り上げません。)
- ディスタンスベクターの問題点と回避策
- 無限カウント
- ルーティングループ
- RIPのタイマー
- RIPv1とRIPv2の違い←今回の記事
- コマンド
- 設定
- showコマンドとそれぞれの意味
- 経路集約
- passive
- デフォルトルート
- RIPタイマーの変更
Contents
RIPv1とRIPv2の違い
機能的にv1よりもv2の方が進化しています。違いの一覧は以下の通りです。
RIPv1 | RIPv2 | |
クラスフルか、 クラスレスか。 |
クラスフル | クラスレス |
パケットの宛先 | ブロードキャスト (255.255.255.255) |
マルチキャスト (224.0.0.9) |
VLSM | なし | あり |
手動経路集約 | なし。自動経路集約だけ | あり |
認証 | なし | あり |
いかがでしょう?RIPv2の方がサポートしている機能がグレードアップしていますよね!
①まずは機能の一覧を記憶する
機能の一覧を記憶しましょう。私は頭文字で語呂合わせで覚えました。
クラスパケットV!手認(くらすぱけっとぶいしゅにん)
全く意味のない言葉ですが。。何度も何度も声を出して、復讐の時も思い出す練習をすれば記憶できます。頑張りましょう!
次に具体的な機能を見ていきます。
クラスフルかクラスレスか
クラスフルよりクラスレスの方が機能的に優れてますよね。ですので、RIPv2がクレスレス、RIPv1がクラスフルです。
クラスフルは、クラスによって割り当てられたものです。クラスAだったら/8、クラスBだったら/16。反対にクラスレスは、クラスの概念を捨ててサブネットを見て判断します。サブネットが/16だったら/16です。10.でも/16だったら/16です。なんとなくクラスフルというの名前の方が優れているという感じがしますが、クラスレスという意味はクラスの概念がないです。クラスがなければ柔軟性があるIPアドレッシングができるというわけです。
昨今のネットワーク環境ではもうクラスレスのIPアドレッシングしかありません。クラスフルではアドレッシングの柔軟性がないですからね。
パケットの宛先
ルーティング情報のアップデートを送信したり、RIPパケットのIPアドレスの宛先がバージョンによって異なります。
こちらもRIPv2の方が優れていてマルチキャストをサポートしています。RIPv1はブロードキャストです。
もう一つ、ここで覚えたほうがいいのはRIPv2のマルチキャストIPアドレスです。224.0.0.9です。
第3オクテットまでの224.0.0はお決まりです。マルチキャストは224.0.0。これで覚えましょう。
第4オクテットの.9はどうやって記憶するか。リップ(RIP)は、英語にすると口(くち)なので9。
ちなみにOSPFのマルチキャストアドレスは224.0.0.5と224.0.0.6です。RIPは224.0.0.9(くち)です!
VLSM
VLSMは、クラスフルとクラスレスと少し内容が重複してしまいますが、VLSMは、クラスの概念をなくして(クラスレス)にIPアドレッシングが出来るということです。
RIPv2はこの機能をサポートしています。
手動経路集約サポート
手動という名前の通り、自分で経路集約を設定できるか、できないかです。
例えば、192.168.0.0/24と192.168.1.0/24という2つの経路があった場合、自分で設定して192.168.0.0/23に集約することが出来ます。
RIPv2だけこの機能をサポートしています。
認証
RIPのパケットを送信する際、認証を行うことでセキュリティを高めることができます。
RIPv2だけこの機能をサポートしています。
設定については、下記のサイトが分かりやすかったのでご紹介させていただきます。
http://atnetwork.info/ccna1/rip17.html
まとめ
RIPv1とRIPv2の違いを見ていきましたが、基本的にRIPv2の方が機能的に優れていると記憶しておけばいいと思います。
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