当サイトの論理構成図の見方を説明していきます。
論理構成図を読めるようになる上でポイントは、3つあります。
- 物理ポート
- Vlanの設定
- IPアドレスの設定
では、一つ一つ見ていきましょう。
Contents
物理ポート
runsuru-01のルータの物理ポートです。
Fa1、Fa3、Fa8の物理ポートを使っています。
Faというのは、FastEthernetの略です。構成図に略なしで書いてしまうと長くなってしまうため、Faとしています。そのあとの数字は、ポート番号です。
Vlanの設定
当サイトのCiscoルータには、2種類のVlanを設定しています。trunkとaccessです。
Vlanは、仮想的にLANを分ける技術です。Virtual LANの略です。Vlanがあるお陰で複数のLANを作ることができます。
さて、TrunkとAccessの違いを説明します。
Trunk Vlan
Trunkは、1つのポートに複数のVlanを流す時に利用します。フレームのEtherヘッダにVlanIDのTagをつけて送信します。受信した機器は、Tagの情報を見てどのVlanか判別します。
実際に設定を見ていきます。
runsuru-03ルータのFa3は、Trunk Vlanに設定して、Vlan 101を通すように設定しています。Vlan101以外にもVlanを通しています。
vlan 101 ←Vlan 101の定義 interface FastEthernet3 description ### runsuru-02 Fa3 ### switchport trunk allowed vlan 1,101,102,104,901,1002-1005 ←Trunkの設定 switchport mode trunk ← Trunkの設定 load-interval 30 ! |
Access Vlan
accessは、1つのVlanだけです。
Trunkとの動作の違いは、accessは、EtherヘッダにTagを付けません。Tagを付けないので、Trunkに対応していないパソコンとかも接続ができます。
vlan 3001←Vlanの定義
interface FastEthernet5 |
IPアドレスの設定
当サイトのCiscoルータには、2つの種類のIPアドレスを設定しています。物理インタフェースとVlanインタフェース(SVI)です。
物理インタフェースのIPアドレス
上記の絵でいうと、まず最初にIPアドレスの見方から説明します。10.1.0.0/30というのはネットワークアドレスです。runsuru-01の右に「.1」があります。これは10.1.0.1/30という意味になります。
/30は、サブネットマスクにすると255.255.255.252です。
実際の設定は下記の通りです。interface FastEthernet8の下にIPアドレスを設定しています。
interface FastEthernet8 description ### runsuru-02 Fa8 ### ip address 10.1.0.1 255.255.255.252 |
Vlanインタフェースの設定
こちらは、論理的に設定したVlanインタフェースにIPアドレスを設定しています。物理インタフェースの場合は、実質一つのIPアドレスしか設定ができません(※サブIPアドレスを除く)が、こちらは論理的に設定することができるので、複数のVlanインタフェースとIPアドレスを設定することができます。
イメージとしては、下記の画像をご覧ください。Fa8は、物理インタフェースに10.1.0.1/30を設定しています。
Fa3は、Trunk Vlan101を設定しています。次にinteface vlan101という論理的なインタフェース作成しています。そこにIPアドレスを設定しています。こうすれば、inteface vlan101のIPアドレスは、VlanID101を付けてFa3から送受信して通信することができるようになります。
具体的にrunsuru-01ルータの設定は、このようになっています。
vlan 101←Vlanの定義 interface FastEthernet3 description ### runsuru-03 Fa1 ### switchport trunk allowed vlan 1,101–103,1002-1005 ←Trunkの設定 switchport mode trunk←Trunkの設定 load-interval 30 ! interface Vlan101 ← Vlanインタフェースの作成 ip address 10.0.0.1 255.255.255.248 |
次に複数のVlanインタフェースがあるパターンをご覧ください。
Fa3にVlan101,102,103が設定されていて、それぞれVlanインタフェースが設定されています。それぞれのVlanインタフェースは、Vlan-ID tagを付けてFa3から送受信することができます。
設定は下のようになります。
vlan 101
interface Vlan101 interface Vlan102 interface Vlan103 |